ちょこッとコラム3

u-82006-08-13

今日はコミケ最終日、今年のコミケはどのようなものになったのでしょうか。
昨日に引き続きオタクと都市ということについて少し書いていきます。


タクの街というとアキバというイメージがすっかり定着しているようだ。
家電、漫画、同人誌、メイド喫茶、すべてが揃うということではアキバは日本最大級のオタク都市であろう。
しかし、アキバ以外にもオタクの都市というものは存在する。その紹介を少しだけしてみよう。


阪には日本橋と呼ばれる場所がある。あの道頓堀にかかる橋である。東京にも同じ地名があるが、こちらは「にほんばし」と読まず「にっぽんばし」と呼称するようである。
ここには秋葉原同様電気街があり、「東のアキバ、西のポンバシ」といわれるほど有名だ。
この電気街は「でんでんタウン」と呼ばれ、多くの家電量販店や秋葉原にしかないようなPCショップの店舗があったりする。
メインストリートの西側には通称「オタロード」があり、ゲーマーズとらのあななどオタク向け店舗が多数並んでいる。
また電気街では秋葉原では絶対にできない「値切る」ということができ、大阪らしい街と言えよう。
しかし、最近では大型量販店の進出、相次ぐ閉店、値切りの不公平さなどからどんどん客足が途絶えていると言う。


知県名古屋市には大須と呼ばれる場所がある。
名古屋市中区の中心部にあたる場所であり、こちらも電気街を中心としてオタク街が発展した。
オタク街の歴史としては古く、同人誌ショップが全国化する前からそういったものを取り扱う店舗が存在し、またメイド喫茶発祥の地でもある。
特にコスプレといったものに関しては造詣が深い都市であり、メイドのみならず巫女居酒屋などさまざまな形態のコスプレ型飲食店を生み出してきた。
ローカルで「大須コスプレ物語」といった番組を放送したり、「世界コスプレサミット」という世界規模でコスプレイヤーを集め街を練り歩くといったイベントもあるようだ。


のようにオタク街というものは電気街を中心とし、そこに集う客層、電気街に買い物に来る客=アニメや漫画も趣味としている、から発展していったものが多い。
しかし、近年ではオタクが来るからそういった街へとなったというところもある。その代表的な例が池袋である。
サンシャイン60の西を走る通りは別名「乙女ロード」とも呼ばれ、オタクの女性客が多く訪れる場所となっている。
池袋にはアニメグッズ等を扱う店舗が昔から存在していた。特に女性向けのものは充実しており女性客を集めやすい傾向にあった。
しかし近年のアキバが(特に男性の)オタクの聖地化するにつれてその傾向が強くなり、あっという間にオタクの女性の聖地となっていった。
2003年頃に池袋の予備校に通っていたためよくこの辺りにいくことがあったが、女性客の割合が秋葉原とほぼ逆転しており非常に居づらい雰囲気であった。
最近ではもっと女性を集客するため女性向けの喫茶店執事喫茶や男装喫茶なども登場しているようである。
2006年6月のテレビ東京の番組「出没!アド街ック天国」でこの乙女ロードが取り上げられたこともあり、認知度は徐々に上がっているようである。


市を訪れる人というものはほとんどが共通した顔を持ち、その街のカラーとなっている。
また、都市の発展もただ集まるからという訳ではなく集まる理由というものが明確に存在することも分かった。
マスメディアで取り上げられることによって更なる変貌を遂げたアキバの例にもれず、これらの都市もこれからさらに変化をしていくであろう。
都市とオタクというテーマは今後も果てしなく続いていくのではなかろうか。