ブログって誰のもの?

ブログについて第三回はブログにおける問題を考えていきたいと思います。


ログが画期的で便利だということは前回、前々回と述べてきた。しかし便利なだけではないのが世の常か、ブログも大きな問題を孕んでいます。
その筆頭がブログにおける発言であろう。
知っている方も多いと思うが、去年の8月12日〜14日に開かれたコミックマーケットコミケ)に出店したチェーン店のフランチャイズ企業のアルバイトスタッフが運営していたブログに無配慮な発言をしたことにより企業が謝罪にまで追い込まれるということが起きた。
「大量オタ。これほんの一部ですからね。これがぶぁぁぁぁあっているの。恐い!きもい!」
「みんな頑張ってバイトしています!まぁお客はみんなオタ。」
などの発言がブログ上に掲載されそれを見つけた人から反発を受けた。
何を思い、何を感じるかは個人の自由である。しかし、ブログは日記でありながらも"公開された"存在である。
不適切な発言は反感を生み、場合によっては大事にさえなってしまう。
今回も該当ブログは削除され、企業が事実上謝罪する結果となった。
ブログという一人の個人が発言する場が企業すら動かしかねない影響力を持ち始めた事実を浮き彫りにする事件となった。


様のようなことがアメリカでも起きている。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20041208201.html
概要はこうだ。
ブログに自分の働いている企業に関する情報を、誰もが分かるような状態でなかったにせよ、掲載したことにより会社をクビになってしまった。
ここでは会社にブログに関する規約、規定がなかったためブログを理由に解雇するのは不当ではないかと訴えている人もいるようだ。企業側はこの件に関し一切をコメントしていない。
しかし解雇されてしまったのは事実であり、ブログが個人の生活レベルで影響してくるということが分かってきた。


ットで人は何かを晒したい衝動に駆られるという。
匿名、不特定多数との接点という利点を生かして何かと曝け出したくなるというのだ。
例えば何かのレビューは自分の感想、意見を人に見てもらうことのために商品なら商品の寸評を書く。自分のためにレビューサイトを立ち上げる人は決していないだろう。
匿名掲示板の書き込みなどもそうだ。誰も自分の顔も名前も何も分からない状態であるために自分の体験や出来事などを赤裸々に晒す場合が多い。
悪意をもった書き込みもこうした人に見てもらいたい、何か言ってもらいたい、かまってもらいたいといった衝動からきているものではないかとも考えられる。


こに来てブログというものはネットに存在するものである。当然人は何かを晒したい欲求に駆られる。
そこで晒すものはそこの管理者次第、自分のことから他人のことまで多岐にわたるだろう。
おもしろい、興味深いと思ったものを片っ端からアップロードしていけばいずれ上のような惨事にもなりかねないだろう。
ブログはネット上の匿名利用可能なツールでありながらパブリックなその人個人の顔となる。
いかに匿名で利用しようとも、たとえそれが悪意がなくとも、利用の仕方次第によっては思わぬ事態を引き起こしかねないのである。
政治家がちょっと口を滑らせて大バッシングを受けるようにブログも誰に見られて何を言われるか分からないのである。
自分もこうしてブログを書いている身であるわけだから、自分の発言には十分留意して行きたいと思った。